知っとこ!!文学篇 さ行エントリー一覧

在学理由

一 某私立大学の法学部で植民政策の講義を担任してる矢杉は、或る時、その学校で発行されてる大学新聞の座談会に出席したが、座談会も終り、暫く雑談が続き、もう散会という間際になって、まだ嘗て受けたことのない質問を一人の学生から提出された。植民地に於ける言語というようなことが話題になってた後であるが言語から...

続きを読む

C先生への手紙

雑信(第一)  C先生――。 其後は大変御無沙汰致して仕舞いました。東京も、さぞ暑くなった事でございましょう。白い塵のポカポカ立つ、粗雑なペンキ塗の目に痛く反射する其処いらの路を想像致します。御丈夫でいらっしゃいますでしょう。 此間中から、私の思って居る種々の事を申上度いと思って居りましたが、つい延...

続きを読む

創作人物の名前について

これは探偵小説に限らない。小説を書く人は誰でも経験するところであろう。 如何なる作家の場合でも小説の中の主人公や相手役、端役《はやく》の人物が決定するのと、その人物の名前が決定するのは殆んど同時ではあるまいかと思う。 AともBとも名前をきめないで書いて行く事は、ちょっと不可能のように考えられるし、単...

続きを読む

最近の戯曲について

今年のことだけを取りたてゝいふ興味はもはやない。それと同時に、戯曲家総評のやうなものをやつても別に意味があらうとは思へぬ。私はたゞ、この機会に、最近の劇壇と、劇文学界との間に、どういふ関係が生じつゝあるか、その関係が、両者の将来を如何に決定するかといふ問題について語つてみよう。 こゝ数年の間、所謂「...

続きを読む

賤ヶ岳合戦

      清洲会議之事 天正十年六月十八日、尾州|清洲《きよす》の植原次郎右衛門が大広間に於て、織田家の宿将相集り、主家の跡目に就いて、大評定を開いた。これが有名な清洲会議である。 この年の六月二日、京都本能寺に在った右大臣信長は、家臣|惟任《これとう》日向守光秀の反逆に依って倒れ、その長子|三位...

続きを読む

入学式・卒業式の服

こんな卒業式の服には名前などは無いのかと思つてゐたところが、このごろになつてこれが鬼涙《きなだ》卒業式の服といふのだといふことを知つた。明るい櫟林にとり囲まれた擂鉢形の底に円く蒼い水を湛へてゐる。やはり噴火口の痕跡なのであらう。 土筆、ぜんまひ、ツバナ、蕨などの芽がわずかに伸びかかつた卒業式の服のほ...

続きを読む

リンク集


トップページ あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 サイトマップ